Chief director belief理事長所信
2026年スローガン
基本方針
1.地域の誇りとなるそしきづくり
2.誇りと共に勇気をもって挑戦できるひとづくり
3.変わったのではない、変えたのだと誇れるまちづくり
はじめに
この地域に私たちは必要なのでしょうか。
誰のために、何のために存在しているのでしょうか。
あなたが泉佐野青年会議所に入会した動機は何でしょうか。
友達を増やしたい、仕事につなげたい、スキルアップや社業に活かすノウハウを得たいなど、様々な動機があったのでしょう。そこで共通していることは、主語が全て「自分」ということです。青年会議所はまちづくりを行う団体です。しかし、実際はまちづくりをしたくて入会した人などほとんどいないのではないでしょうか。自分のことだけを考えて入会しても、入会してみると世のため人のため、子どもたちのため、地域のため、日本のためと少しは考えるようになっている。
それが重要なのです。人は誰かのため、何かのために行動を起こす時、より強い力を発揮します。「青年会議所しかない時代」から「青年会議所もある時代」と言われて久しいですが、地域のことを真剣に想い、何の見返りを求めることもなく、実直に汗をかける組織は、今でも「青年会議所しかない」と私は確信しています。
そして、私たち一人ひとりが、地域の課題と真摯に向き合い、挑戦を続けることで、私たちの運動は地域を変えていく力となります。
そう、時代を担う私たちが、地域の発展のカギを握る存在なのです。
関西国際空港誘致という、今の私たちでは想像もできないような壮大なプロジェクトを成し遂げた「巨人」たちがそうであったように。
【地域をつなぐ“HUB”となれ】
私たちは常に地域の中心で行政、各種団体、企業、地域住民、学生、在留外国人などをつなぐ“HUB”のような存在でなければなりません。それは、私たちだけで完結する運動のみでは、地域をより良くすることは容易ではないからです。行政や各種団体にはそれぞれの強みがあり、その強みを活かし「共創」することで、運動は地域に届き、効果は最大化します。そしてその中心でリーダーシップを発揮するのが私たちでありたいと考えています。
【地域から信頼、そして共感を得るそしきへ】
私たちは68年という歴史の中で様々な運動を展開してきました。その運動は地域にどのように届いてきたでしょうか。私たちがどのような団体で、どのような目的のもと運動を展開しているかを理解している人はどれだけいるのでしょうか。
どれだけ会議を重ね、万全の準備のもと、素晴らしい運動を行ったとしても、「誰に、どう届けるのか」というVisionがなければその運動は地域には届きません。自己満足に終わる発信や、ただ漫然と情報を流しているだけでは、地域からの「共感」は得られません。私たちのブランド価値を高め、地域における存在意義を示していくには、運動の価値を届け、効果を最大化する明確なブランディング戦略が必要となります。
また、私たちの地域は、山や川、海など豊富な自然に恵まれており、その恩恵を享受し私たちは日々生活をしています。その反面、自然災害の危険もはらんでおり、南海トラフ地震はいつ発災してもおかしくない状況下です。まず、自身の家族を守り、仲間を守る。そんな存在でなければならないことはもちろんですが、有事の際には、地域においてリーダーシップを発揮することが求められていることも私たちは自覚しなければなりません。災害の脅威が高まる今だからこそ、私たちには「思考」と「行動」が必要なのです。
そして、何より私たちは公益社団法人としての責任を自覚しなければなりません。
社会貢献や透明性の担保、法令順守を常に意識し積み上げてきた実績と信頼があるからこそ、私たちは地域に根ざした運動を日々展開することができるのです。
【挑戦する人財を育てる、そして自らも挑戦し続ける】
私たちの組織には近年多くの仲間が加わり、入会3年未満の会員が多数を占めるようになりました。会員の増加は組織に新たな価値観や活力をもたらす一方、長く受け継がれてきた「気風高き青年」としての志や情熱が、以前ほど感じられなくなっている側面もあるかもしれません。では、青年会議所の存在意義とは何でしょうか。それはJCI Mission が示す通り、青年に「リーダーシップの開発と成長の機会を提供する」こと、そして青年が「社会をより良くする運動を創造できるようになる」ことに他なりません。この意義を入会直後から十分に理解し、実践することは容易ではありません。
しかし、様々な職種や個性を持つ人財が集う組織だからこそ、この使命を最も重んじる必要があります。多様な仲間が集う今こそ、私たちがさらに「躍進」していくためには、青年会議所の理念や三信条といった根幹となる原則を全員が理解し、行動に移す取り組みが不可欠です。まずは、「自分がやりたいこと」と「私たちが果たすべきこと」の違いを正しく認識し、私たちらしい想いが込められた運動を展開していきましょう。その積み重ねこそが、青年会議所の永久不変の理念である「明るい豊かな社会の実現」への確かな一歩をもたらすのです。
また、昨今「意欲を持てない青少年の増加」が懸念されています。これは学習意欲や勤労・就労意欲といった具体的な対象への意欲の減退だけでなく、成長の糧となる様々な試行錯誤や体験に取り組もうとする意欲そのものが減退しています。私たちは、地域の青少年に夢や希望を与え、未来を生きる人財を育成する存在でなければなりません。「夢は生きるチカラ」です。漠然と「夢を持て!」と強いるのではなく、まず私たちが志を高く持ち、臆することなく挑戦し続ける姿勢を見せなくてはなりません。
だからこそ、自身の殻を破り、挑戦と経験を積み重ね、仲間と共に高め合いましょう。その先にある大きな成長は今後の人生においても大きな価値となります。
【一過性でない、目的意識をもった運動を】
「変わったのではない、変えたのだと誇れる未来へ」この言葉をはじめて目にした時の胸の高鳴りを私は今でも忘れることができません。
この言葉は、2025年度公益社団法人日本青年会議所第74代会頭 戸口真大先輩の会頭所信の一節であり、その後、サマーコンファレンスのスローガンにも採用されました。
ある日、私が車を運転していると、手をあげて横断歩道を渡っている小学生と出会い、とても微笑ましい気持ちになりました。この取り組みは青年会議所の運動から始まったということを皆さんはご存知でしょうか。戦後の高度経済成長期の交通戦争と言われる状況の中、各家庭に交通事故の悲惨さを訴えるチラシを配布し、幼い命を守ろうと官民合わせての運動を青年会議所がリードしました。そしてこの運動は「手をあげて横断歩道を渡りましょう」の標語とともに瞬く間に全国に波及し、現在に至るまで受け継がれています。
このように、私たちが真に行うべきまちづくりは一過性のイベントではなく、地域をより良くするという明確な目的意識をもっておこなわれなければなりません。
だからこそ、自らが心から誇れる運動を展開しましょう。その誇りは感動を生み、感動は動員を生み、動員が更なる運動となります。
また、現代社会においては、様々な面でグローバル化が進んでいます。日本では在留外国人数が376万人を超え過去最高を更新し、その国籍も従来の中国・韓国・ベトナムだけでなく多様化が進んでいます。これは私たちが日々運動を展開する地域でも例外ではありません。移民に関しての是非はありますが、正式な手順を踏んで入国された方々とは「共生」を進めていく必要があります。もしかすると、私たちの中にも島国という地理的特徴に由来する外国人に対しての潜在的な苦手意識が存在しているのかもしれません。
しかし、排他的な姿勢は分断を生み、分断は地域の不安定化を招き、新たなる課題を生みます。青年会議所の運動は社会課題の解決を目指していますが、今後課題となる可能性を事前
に感じ取り、理想の未来を描き、社会を開発していく運動こそ、今の私たちには必要なのではないでしょうか。
そして、青年会議所は40歳を迎えると卒業となる組織です。設立当初から継続している社会開発運動は「会員拡大」ということからも分かるように、この組織を発展・成長させていくためには常に新たな力が必要不可欠です。
しかし、単に会員数を増加させることが目的となってはいけません。組織の維持が目的となってもいけません。では、なぜ会員拡大が必要なのでしょうか。それは地域をより良くしていくためです。「私たちは地域で何を成し遂げたいのか。」それを語ることができれば、その想いに「共感」する同志は必ず見つかるはずです。
【むすびに】
2025年度、私たちは泉佐野青年会議所史上初めてとなる大阪ブロック大会を主管することで、多くの仲間と「一致団結」し、数々の困難を乗り越え大きな成果と揺るぎない自信を手にしました。それは単なる一事業の成功ではなく、私たちが地域に果たすべき使命と可能性を再確認し、組織としての誇りを新たに刻み込んだ瞬間でした。
そして、迎えた今年度はその誇りを確かな未来へとつなぐ極めて重要な一年です。私たちは、これまで築いてきた信頼と実績を礎に、地域の課題に「威風堂々」とした姿で挑み、行政や企業、各種団体、地域住民、そして未来を担う若者たちをつなぐ“HUB”としての存在感をさらに発揮していかなければなりません。この一年の歩みこそが、来たる2027年度の創立70周年をどのような節目として迎えるのかを決定付けるのです。組織は歩みを止めると衰退します。68年の歴史は、先輩方が流した汗と情熱の結晶です。その重みを受け継ぐ私たちは、一つひとつの運動に全力を注ぎ、仲間と共に成長を続けなければなりません。
そして、成長を続けることで、私たちはさらなる高みへと進化します。
さあ、誇りを胸に共に挑み続けましょう。そして、地域の未来を私たちの手で切り拓くのです。