Chief director belief理事長所信

2024年スローガン

「共 創」~人が輝くまち まちが人を輝かせる~

はじめに

 1957年、戦後の荒廃した世の中でJCI泉佐野は生まれました。戦後の危機的状況の中、日本再建と地域の明るい豊かな社会の発展のため、諸先輩方が尽力されてきたこの思いを引継ぎ先へ紡いでいきます。創立より今日に至るまで歴史と伝統を紡いできていただいた諸先輩方、私たちの運動や活動にご理解ご協力くださった地域の皆さま、地域行政、関係諸団体の皆さまに心より御礼申し上げます。
 2020年よりおよそ3年間続いた新型コロナウイルス感染症が昨年5月に2類から5類相当へ緩和され、平常を取り戻しつつありますが、この3年間に社会に与えた影響は計り知れないほど大きなものになりました。生活様式も変化するなど社会の動きが一変したことで、地域経済に大打撃を与えました。私たちの先輩方はそれぞれの時代に寄り添い、その内容は違えども、次々と現れる社会の新たな問題に対し解決を試み、常に新しい世界に挑戦してきたはずです。私たちも先輩方の意思を受け継ぎ、誰もが想像しなかった新たな世界を開拓し、まちが輝くよう運動や活動を積極的に展開してまいります。

まちに必要とされる組織の力

 メンバーが等しく成長できる機会を享受できる組織作りが大切ですが、様々な立場のメンバーが所属するからこそ、組織の方向性は同じ方向に向いていないと、志を同じくする事の難しさを感じます。組織において多様な価値観が存在し、それらを認めるということは好き勝手な発言や行動をしてもよいという意味ではありません。方向性を同じくして私たちの組織の目的を達成するために、自分が率先して行動する使命感と、行動力を養える強固な組織作りが非常に重要になります。新型コロナウイルス感染症は、社会経済に大きな打撃を与えた一方でデジタル技術を利用したサービスの在り方を大きく躍進させました。便利にはなりましたが、その反面で人間性を育む機会が失われているようにも感じます。便利になったものを上手く取り入れ、効率化を図りつつ、膝と膝を突き合わせ、メンバー同士の関係構築をしっかりとおこなっていきます。めまぐるしく変わっていくその時の時代に合わせた視点を持ち、時代の変化に対応ができる強固な組織を作っていきます。

まちに届ける情報発信

 私たちは地域の課題から運動や活動を計画し、地域(まち)との共創により実行する組織です。しかし、67年という歴史の中でどれだけまちに届いているでしょうか。情報の受け手の目線を常に意識し情報発信を行わなければなりません。どんなに素晴らしい事業を開催しても、「どこの誰」が主催かが伝わっていなければ、ただの自己満足に終わってしまいます。インターネットの普及により、多様化する情報発信手段は無限に存在する中「青年会議所メンバーの輝く姿」や「青年会議所の運動や活動が社会に与えるインパクト」を分かりやすく対外に発信する「情報発信力」が求められています。さらに、正確かつ魅力的な情報を提供することで、まちからの信頼を獲得し、JCI泉佐野の認知拡大につなげていく必要があります。
 JCI泉佐野の認知度を向上させ存在感や魅力を発信し、まちに唯一無二の組織として認識されるような情報発信を追求し、実行します。そして、私たちの運動や活動に理解を深めていただき、新たなメンバーとの出会いに貢献できる情報発信を展開します。

まちのためになる人財育成

 2023年、JCI泉佐野は会員が大幅に増え、拡大に成功しました。会員数が増えるという事は大変喜ばしいことですが、ただ人が増えれば良い訳ではありません。メンバーそれぞれで経験してきた様々な思考、感性をぶつけ合いながら明るい豊かなまちづくりのため一丸となって行動を起こせることが私たちの魅力です。この魅力を知らないものに魅力を伝えるのは大変困難です。未来を共に共創したい熱意を伝えることが重要で、その熱意が伝わればその相手も共に行動し、魅力を体感していくことで意識改革に繋げていければ、より力強い運動や活動をおこなうことができます。時代は常に変化し、進歩していきますがメンバー同士の繋がりを強く持ち、多種多様な価値観を持った人財に対して熱意をもって伝え、
われわれの運動や活動に共感してもらえることを信じ、JCI泉佐野の魅力に自信をもって人財育成に邁進していきます。

まちの発展に繋がる会員拡大

 まちに貢献できる団体であり続けるためには持続可能な会員拡大が重要です。青年会議所は自らの意思で地域を明るく豊かにする運動や活動を展開していますが、会員数が減少すると運動や活動を展開しにくい状態に陥ってしまいます。
無駄をなくし効率的な運営に向けて必要な時に必要なものを意識しながら計画し、準備することでメンバー自身の学びや経験に繋がります。そうした組織運営の在り方は決して特定のメンバーや、理事のみのが責任を負うものではなく、メンバー全員を巻き込み全体で主体的に考え、意見を出し合い、率先垂範し、共に修練を重ねまちに奉仕をする過程において友情を得る団体にならなければなりません。1の力より10の力、それがメンバー全員の力になった時の威力は計り知れない大きな力となります。そして組織、地域の発展に貢献できることで強固な絆を生み、魅力ある団体になることで持続可能な会員拡大に繋げていきます。

ひとが輝くまちづくり

 私たちの諸先輩方が誘致運動にご尽力され、その結果1994年に開港された関西国際空港が本年30周年を迎えます。2019年には約1677万人もの外国人観光客が関西国際空港を利用し、日本に訪れました。関西国際空港に直結する対岸にはりんくうタウンが広がり、商業施設や宿泊施設も充実しています。しかし、そんな好条件にも関わらず、私たちのまちは、関西の主要な観光地への「通過点」としてしか認識されておらず、旅の「目的地」となっていないのが現状です。私たちの地域は、山もあり、海もあるこの素晴らしいまちの魅力を活かした事業を、自治体をはじめ、地域住民や企業と共創し、「ひとが輝くまちづくり」を推進することにより、「大阪・関西万博2025」へ向け、そしてその先の「明るい豊かな社会の実現」に向けて、持続可能なまちの発展につなげてまいります。

まちを魅せる準備室

 まちの魅力を多くの人に知ってもらう機会の一つに、大阪府内における青年会議所の最大の運動の発信の場である、大阪ブロック大会を2025年に主管することが決定されました。私たちのまちを存分に知ってもらえる機会が訪れます。しかし、大阪ブロック大会を主管することを理解しているメンバーはほとんどいません。JCI泉佐野では近畿地区大会を主管した経験はありますが、私自身を含めそれを経験したメンバーは現役ではもういません。2025年に大阪ブロック大会を主管するために、そしてこの大会を成功させるためには、本年からの準備が欠かすことができません。本年は開催する年ではありませんが事前に必要な準備を進め、まちの魅力を最大限に発信する準備を進めてまいります。

むすびに

 私は生まれ育ったこのまちが大好きです。2018年に地元の先輩が会員拡大委員長の時にお誘いいただき、JCI泉佐野に入会しました。入会当初は何をしている団体かもよく分かっておらずまた、知ろうともしていませんでした。ですが新たな出会いもあり2020年にまちづくり委員会の委員長を経験し、その経験が自分を成長させてくれました。これまでJCI泉佐野を引っ張ってきていただいた諸先輩方や様々な青年会議所メンバーにたくさんの事を教えていただきました。
 今年度のスローガンを「共創」~人が輝くまち まちが人を輝かせる~とさせていただきました。共創は現代社会において重要な価値観の一つです。地域や社会の問題の課題に対して単独での取り組みでは限界があります。地域行政やその他諸団体、民間企業などと協力しながら、新たなアイデアや知見を獲得し、より良い社会を共に創り上げていきます。そして、素晴らしいメンバーと共に人が輝くまち、まちが人を輝かせるよう魅力ある事業を展開してまいります。

このまちに必要とされる組織を目ざして。